伊フィアット、セルビア工場のスト続く

セルビア・クラグイエヴァツのフィアット工場におけるストライキが4週目に突入した。労働組合の要求する待遇改善に対して雇用者側から具体的な提案がないためだ。政府はフィアットがセルビアから撤退し、間接雇用を含めて1,000人の失業者が出ると危惧している。

セルビアのフィアット工場はフィアットが67%、政府が33%を出資する合弁事業で、2018年末に合弁契約が失効する。ただ、現地紙『ブリッツ』は政府筋の情報として、「今週半ばまでに労使交渉が始まらなければフィアットが『解決戦略』を実行に移す」と報じており、フィアットがクラグイエヴァツ工場からポーランド工場へ生産を移管する可能性を懸念する声が強まっている。

労組の主な要求は、◇平均賃金を3万8,000ディナール(約316ユーロ)から5万ディナールへ引き上げ◇人員配置計画の見直し◇2016年のボーナス支給◇深夜早朝の交通費支給――など。先月27日からストに入り、現在ではサプライヤー企業も生産を停止している。(1RSD=1.07JPY)

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