自動車部品大手の独ボッシュ(シュツットガルト)は1日、中国に新工場を建設すると発表した。同国で電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)などの環境対応車が急速に増えていることに対応。これらの車両に見合った「iブースター」というブレーキ倍力装置を生産する。
約1億ユーロを投資して南京に工場を建設する。敷地面積はおよそ2万平方メートル。2019年から中国などアジア太平洋地域向けに生産を開始する。iブースターの生産拠点はこれまで独ブライヒャハ工場に限られていた。
iブースターは制動エネルギーのほとんどを電力として回生することから、航続距離が短いEVなどに搭載すると走行可能な距離を拡大できるメリットがある。また、従来のシステムの3倍の速度(120ミリ秒)で最大ブレーキ圧を自動形成することから制動距離が短く、交通安全の向上につながる効果もある。
新工場はインダストリー4.0機能を装備しており、需要の変動に迅速に対応できる。また、サプライチェーン全体をリアルタイムで監視できる。