チェコ中央銀行(CNB)は4日、主要政策金利である14日物レポ金利を0.2ポイント引き上げ、0.25%に設定した。利上げは2008年2月以来9年半ぶり。好調な経済を背景に賃金が上昇し、インフレ率が目標を上回って推移していることから、金融引き締めを通じて景気の過熱を抑制する考えだ。
中銀は2012年11月以来、政策金利を過去最低の0.05%に据え置いていた。今回の利上げではロンバート金利(上限金利)も0.25ポイント引き上げて0.5%とした。公定歩合(下限金利)は0.05%で据え置いた。
同国では失業率が5月に3%まで低下し、完全雇用を達成した。平均給与は対前年同期比で1-3月期に4.1%、4-6月期に5.3%上昇。小売売上高は前年同月比で3月に8.7%増加したのに続き、5月に5.7%、6月に6.6%拡大した。一方、インフレ率は5月が2.4%、6月が2.3%となり、中銀が目標とする2%を上回る状況が続いている。