住友ゴム工業は1日、スロベニアに医療用精密ゴム部品の工場を設立すると発表した。欧州での増産が狙いで、3,400万ユーロを投じる。2019年4月の操業開始を予定している。
新工場の名称は「ロンストロフ・メディカル・エラストマー」で、資本金は100万ユーロ。2015年に買収したスイス・ロンストロフの100%子会社として運営する。工場が稼動すると、欧州における住友ゴムの医療用精密ゴム部品の生産能力は約3倍に拡大する。
住友ゴムは長期戦略「ビジョン2020」として、タイヤ以外の新事業開拓とグローバル展開の推進に取り組んでいる。欧州における医療用ゴム事業の強化も同戦略の一環だ。2015年には製薬会社にガラス瓶の蓋や注射器のゴム部品を供給するロンストロフを4,400万スイスフラン(約53億円)で買収し、欧州に拠点を確保した。今回のスロベニア工場設置で欧州からのグローバル展開を加速させる。