サンタンデールのポピュラール買収、欧州委が承認

欧州委員会は8日、スペイン最大手銀行のバンコ・サンタンデールが経営危機に陥った国内同業バンコ・ポピュラールを買収する計画を承認したと発表した。両行を合わせた関係市場でのシェアは25%以下にとどまり、サンタンデールが今後も強力なライバル銀行との厳しい競争にさらされることから、競争上の問題はないと判断した。

ポピュラールはスペインの準大手銀行だが、リーマンショックに端を発した世界金融危機で多額の不良債権を抱え込み、経営が悪化している。欧州中央銀行(ECB)が6月、資金繰りに行き詰まって破綻する可能性があると指摘する事態に発展したことから、EUの銀行の破綻処理を担う「単一破綻処理委員会(SRB)」が対応に乗り出し、サンタンデールによる買収で救済することが決定。サンタンデールは6月7日、全株式を1ユーロで取得すると発表していた。

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