Ifo経済研究所が3日発表した第3四半期(7~9月)のユーロ圏景気指数は第2四半期(4~6月)の26.4から33.5へと大きく上昇し、2000年第4四半期(10~12月)以来の高水準に達した。現状判断と今後6カ月の見通しを示す期待指数がともに改善しており、Ifoのクレメント・フュスト所長は「(ユーロ圏の)力強い経済成長は下半期も続く」との見方を示した。同指数はエコノミストに対するアンケートをもとにまとめられる。
現状判断指数は第2四半期の21.9から33.5へと11.6ポイント上昇した。直近のボトムである昨年第4四半期は2.3にとどまっていたが、景気の拡大を受けて同指数は急速に改善している。
期待指数も第2四半期の31.0から37.1へと6.1ポイント上昇した。改善は4四半期連続。直近のボトムである昨年第3四半期は3.0にとどまっていた。
現状判断と期待指数はドイツ、フランス、イタリア、スペインの4大国すべてで改善した。ドイツは両指数とも数値が高い。フランスは期待指数が大きく上昇したものの、現状判断はなお低い水準にある。
景気拡大を受けて企業に対する銀行の融資姿勢も大幅に改善しており、特にフランスで改善が目立つ。ユーロの対米ドル相場については今後6カ月、横ばいにとどまるとの見方が強かった。今年の予想インフレ率は前回調査の1.6%から1.5%へと引き下げられた。