エネルギー大手の独エーオン(エッセン)が9日発表した2017年1-6月期(上半期)決算の純損益は38億7,200万ユーロの黒字となり、前年同期の赤字(30億3,400万ユーロ)から大幅に改善した。核燃料税33億ユーロの還付で水準が押し上げられた格好。比較対象の16年1-6月期は法的に分離した火力発電子会社ユニパーで巨額評価損を計上しており、その反動も大きい。
エーオンなど原発3社は2011年から16年にかけて核燃料税を総額62億8,500万ユーロ納付した。これを不当として3社が提訴していた係争で連邦憲法裁判所(BVerfG)は6月上旬、同税の違憲を認定。政府は税還付を行った。
エーオンの1-6月期の営業利益(EBITDA、調整済み)は前年同期比6%減の27億1,500万ユーロに落ち込んだ。1-3月期の業績不振が響いた格好。1-6月期の売上高は195億8,300万ユーロで、前年同期を3%下回った。
6月末時点の有利子債務は214億8,500万ユーロで、昨年末の263億2,000万ユーロから18%減少した。核燃料税の還付と3月の増資で債務を大きく圧縮した。