アイルランド建材大手CRH、米子会社売却と独社買収を発表

アイルランド建材大手のCRHは24日、米国の建材販売事業を米ビーコン・ルーフィング・サプライに売却する一方、石灰・骨材製造の独フェルスを買収すると発表した。成長分野に経営資源を集中して収益性を高めるのが狙い。CRHは今年上半期に総額6億3,200万ユーロを投じて13社を買収しているが、今後も引き続き積極経営を推進する方針を示している。

CRHは米建材販売大手アライド・ビルディング・プロダクツを26億3,000万ドルでビーコンに売却する。アライドはCRHが1996年に1億2,100万ドルで取得した事業。同部門は好業績を維持しているものの、米市場には適当な買収ターゲットが見当たらず、成長余地は小さいと判断した。CRHによると、アライドの売却額は利払い前・税引き前・償却前利益(EBITDA)の16倍に上る。一方、フェルスの買収額は6億ユーロで、これはEBITDAの7倍に相当する。

CRHのアルバート・マニホールド最高経営責任者(CEO)は一連の取引について、「資源を効率的に配分し、とりわけ成長分野に集中投資することで企業価値を高める戦略の一環だ」と強調した。

上部へスクロール