ハンガリー外務貿易省は8月28日、同国のオルバン首相とロシアのプーチン大統領との会談を受け、パクシュ原子力発電所の拡張工事を来年1月に開始すると発表した。同プロジェクトにはロシア国営原子力企業ロスアトムが参加している。プーチン大統領はハンガリーで開催中の柔道世界選手権に合わせて同国を訪問中だった。
パクシュ原発の拡張工事では、1,200メガワットの発電容量を持つ原子炉2基を増設して発電能力を倍増させることを予定している。資金についてはロシアが建設費の80%にあたる100億ユーロを貸し付けることで2014年に両国が合意していた。
同プロジェクトについては、国の支援措置などが競争阻害的だとして欧州委員会が審査を行っていたが、今年3月になり増設を承認した。反原発を掲げる隣国のオーストリアも拡張に反対していた。
外務貿易省はまた、セルビア及びブルガリアと協力して2019年末までに天然ガスパイプラインを改修し、最大100億立方メートルの輸送を可能とする計画であることも明らかにした。