スイスのキックボードメーカーであるマイクロ・モビリティ・システムズが開発した小型電気自動車。2人乗りで、前方のドアから乗降車する。全長2.4メートルのコンパクトなデザインで、縦向きに駐車して歩道に降りることもできる。
2018年初めから生産し、2月に販売を開始する予定。3月からの出荷を見込んでいる。当初はスイスとドイツで販売し、今後さらに他の国にも販売を広げていく方針を示している。
価格は1万2,000~1万3,000ユーロを目指しており、将来はさらに値下げできると見込んでいる。
同モデルは、イタリアの自動車メーカー、イソ・リヴォルタ(Iso Rivolta)が開発し、BMWが「イゼッタ」のモデル名でライセンス販売していた小型自動車にインスピレーションを得て開発した。BMW「イゼッタ」は1962年に生産を終了している。
「Microlino」は、出力15kWの電気モーターを搭載する。最大トルクは110Nm。リチウムイオン電池(LiFePO4)の容量は8キロワット時(kWh)と14.4 kWhの2種類があり、フル充電時の航続距離はそれぞれ120キロメートル(km)、215kmとなっている。最高速度は時速90km、時速0~50キロメートルの加速性能は5秒。車重は450キログラム(バッテリーを除く)となっている。
9月のフランクフルト国際モーターショー(IAA)では、既存のプロトタイプを出展する。
11月にスイスのチューリヒに開設予定の同社の新しいショールームでは、量産前の「Microlino」2台を展示する予定。
量産化に向けては、2016年4月にイタリアの自動車メーカーTazzariと合弁会社を設立した。イタリアにあるTazzari の工場で「Microlino」を生産する。