農業化学大手の独バイエル(レバークーゼン)は14日、電子機器大手の独ボッシュと3年間の研究開発協業で合意したと発表した。農薬をピンポイントで雑草にのみ散布する「スマート・スプレーイング」技術を開発する。11月にハノーバーで開催される農業技術見本市「アグリテクニカ」でコンセプトを紹介する。
農家は雑草をもれなく除去するために通常、農薬を畑一面に散布している。だが、雑草の分布は均等でないことから、必要最低限以上の農薬が散布され、環境に大きな負荷がかかっている。
両社はこうした問題を解決するために、雑草が生えている場所だけに散布する技術を共同開発する。具体的にはボッシュがカメラセンサー、分析技術、散布システム、バイエルがアルゴリズムを含んだ地理情報システム(GIS)を持ち寄り、実現を目指す。カメラセンサーとアプリケーションで雑草と作物を区別し、雑草にのみ農薬を散布するようにする。