連邦統計局が9月29日発表したドイツの2015年の医療費支出は計3,382億ユーロに上った。支出額が最も多い疾患分野は循環器系で、全体の13.7%を占めた。これに精神・行動障害(13.1%)、消化器系(12.3%)、筋骨格系・結合組織(10.1%)が続く。上位4分野の合計は49.2%で、全体のほぼ半分を占めた。(表を参照)
循環器系は住民1人当たりの医療費も最も高く、570ユーロに上った。2位は精神・行動障害(540ユーロ)、3位は消化器系(510ユーロ)、4位は筋骨格系・結合組織(420ユーロ)となっており、上位4分野の順位は医療費総額と同一だった。消化器系の費用の大部分は歯科が占める。
1人当たりの医療費は性別の違いが大きく、循環器系では男性の600ユーロに対し、女性は540ユーロにとどまった。精神・行動障害では男性が420ユーロにとどまるのに対し、女性は670と1.6倍に上る。
1人当たりの医療費を年齢別でみると、85歳以上の超高齢者では1万9,790ユーロに達した。全年齢層の平均(4,140ユーロ)の4.8倍に上る水準だ。15~29歳は1,670ユーロにとどまった。