日産自動車は10月2日、ノルウェーの首都オスロで、2世代目となる電気自動車「リーフ」の新モデルと航続距離を拡大したバンの電気自動車「e‐NV200」を発表した。また、欧州における充電インフラの整備を強化する計画や、デンマークを皮切りに、電気自動車に電力を充電するだけでなく、電気自動車から電力網に電力を送り込むことができる双方向充電に同意した法人顧客を対象に充電料金を無料にすると発表した。
新型「リーフ」は1回のフル充電で378km(新欧州ドライビングサイクル(NEDC)モード)を走行できる。電気モーターの最高出力は110kW、最大トルクは320Nmとなっている。
「e‐NV200」は40キロワット時のリチウムイオン電池を搭載し、1回のフル充電の航続距離を280キロメートルに伸ばした。現行の「e‐NV200」は24キロワット時の電池を搭載し、航続距離は170キロメートル。
欧州における屋外の急速充電ステーション網は今後18カ月で20%増強する。日産はチャデモ方式(CHAdeMO)の急速充電ステーションをこれまでに4,600カ所以上設置した。今後さらに1,000カ所増やし、2019年までに約5,600カ所とする計画。
また、一般家庭向けには、7kWの充電装置を販売する。フル充電にかかる時間は5.5時間で、従来比で充電時間を70%削減することができる。法人向けには2時間でフル充電が可能な22kWの充電ステーションを用意した。
デンマークで導入する法人顧客を対象とした充電料金の無料化では、顧客は、双方向充電を可能にするV2Gチャージャーの設置料金を支払えば、充電料金が無料となる。日産は今後さらに、他の欧州地域でも同様の仕組みを導入していく方針を示している。