三菱重工業傘下の英鉄鋼エンジニアリング大手プライメタルズ・テクノロジーズは10日、ロシアのアビンスク製鉄所の近代化工事を完工したと発表した。これによってビレット(鉄塊)の年産能力が30万トン増強されるほか、より高品質な鋼種の生産が可能となった。
近代化工事は電気炉、レードル炉、6条方式ビレット連続鋳造機を対象とした。130ミリ角と150ミリ角断面のビレットの年産能力が120万トンから150万トンに拡大したほか、ワイヤー、ばね鋼向けの高炭素鋼などを生産できるようになった。また、最新技術の導入により稼働率が向上し、電気炉のエネルギー消費量がトンあたり410キロワット時(kWh)から370kWhに低下するなどコストを下げた。
アビンスク製鉄所はロシア南部のクラスノダール州にある大手条鋼メーカー。プライメタルズは2016年初めに今回の近代化工事を受注していた。