特殊化学大手のエボニック(エッセン)は3日の決算発表で、コスト削減方針を打ち出した。販売・管理部門でコストの10%に当たる2億ユーロを圧縮。売上高営業利益率(EBITDA、調整済み)を2021年以降、従来の平均である16~18%から18~20%へと引き上げる。人員削減は従業員の退職を通して実現する考えで、整理解雇は見合わせる。
2017年7-9月期(第3四半期)決算の営業利益(EBITDA、調整済み)は6億3,900万ユーロで、前年同期を11%上回った。米同業エアー・プロダクツから買収した特殊添加剤事業と、米JMフーバーから買収したシリカ事業を決算に組み込んだことが大きく、売上高も12%増の35億5,600万ユーロに拡大。売上高営業利益率(同)は18%に上った。
純利益は1%減の2億2,000万ユーロに落ち込んだ。買収に絡んだ為替予約が圧迫要因となった。