イノジー―英販売子会社を合弁化―

エネルギー大手の独イノジー(エッセン)は8日、英国の販売子会社Nパワーを現地同業SSEの一般消費者向け事業と合併することで合意したと発表した。Nパワーは赤字が続き経営の足かせとなっていることから、合弁会社とすることで非子会社化する考えだ。イノジーの監査役会とSSEの株主および独禁・規制当局の承認を経て合併手続きが2018年第4四半期~19年第1四半期に完了すると見込んでいる。

新会社をロンドン証券取引所で上場する独立企業とする計画で、イノジーの出資比率は34.4%。残り65.6%はSSEの株主が保有することになるため、イノジーもSSEも新会社の経営権を保持しない。

Nパワーの顧客数は電力分野で約300万、天然ガスで約200万。SSEの一般消費者向け事業は同770万に上る。

イノジーは各市場でトップ3に入ることを目指しており、これを達成できない市場からは撤退する方針を打ち出している。英国はエネルギー販売市場の競争が激しく規制枠組みも厳しいことから、同目標を達成できないと判断。今回の取引に踏み切った。同国での風力発電事業とエレクトロモビリティ事業は拡大する考えだ。

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