横河電機は29日、ボスニア・ヘルツェゴビナのスルプスカ共和国の石炭火力発電所で導入される排煙脱硫装置の制御システムを供給すると発表した。装置を納入する三菱日立パワーシステムズ(MHPS)から受注したもので、2019年10月に稼働する予定だ。取引金額は明らかにされていない。南東欧諸国で排煙脱硫装置が設置されるのはこれが初めて。
発表によると、排煙脱硫装置の導入先はスルプスカ共和国電力公社(ERS)がボスニア・ヘルツェゴビナ北東部で運営するウグリェヴィク石炭火力発電所。同発電所は出力30万キロワットと、スルプスカ共和国全体の約4分の1に相当する。
MHPSによると、同発電所は褐炭を燃料としているため、高濃度の二酸化硫黄(SO2)を排出している。排煙脱硫装置を設置することで、SO2を99%削減し、欧州連合(EU)の産業排出指令の基準以下に抑制する。