化学大手の独SGL(ヴィースバーデン)は24日、炭素繊維製造合弁SGL AFCの資本49%を自動車大手BMWから段階的に譲り受け完全子会社化すると発表した。炭素繊維の素材から加工品までを一手に供給するメーカーになる戦略に基づく措置。BMWに対する炭素繊維製品の供給は今後も継続する。2020年末までに完全傘下に収める計画だ。
SGL AFCは車両の軽量化を目指すBMWに炭素繊維製品を供給する目的で設立された。出資比率はSGLが51%、BMWが49%。米モーゼスレイク工場で生産した炭素繊維をドイツ南部のヴァッカースドルフ工場でファブリック材に加工。BMWがこれを部品に仕上げ、自社モデルに投入していた。
SGL AFCは従業員が約450人で、昨年はおよそ9,000万ユーロを売り上げた。