財布の現金でドイツ人はユーロ圏1位に

ドイツの消費者が財布に持つ現金は平均103ユーロに上り、ユーロ加盟国のなかで最も大きいことが、欧州中央銀行(ECB)のアンケート調査報告で分かった。ドイツ人の現金信仰が改めて裏付けられた格好で、無現金社会は当面、「遠い未来の話」にとどまりそうだ。

財布の現金が2番目に多いのはルクセンブルクで102ユーロだった。3位以下はオーストリア(89ユーロ)、キプロス(81ユーロ)、ギリシャ(80ユーロ)が続く。ユーロ圏の平均は65ユーロだった。

店頭販売件数に占める現金の割合ではマルタが最も高く、92%に上った。これにギリシャ、キプロス(ともに88%)、スペイン(87%)、イタリア(86%)が続いており、上位は南欧諸国が独占している。ドイツは80%で、ユーロ圏平均(79%)とほぼ同水準にとどまった。オランダ(同45%)、エストニア(48%)、フィンランド(54%)はカード利用が多く、現金払いの割合が低い。

店頭販売額に占める現金の割合ではギリシャが75%で1位だった。2位はマルタ(74%)、3位はキプロス(72%)、4位はイタリア、スペイン(ともに68%)。ドイツは55%で、ユーロ圏平均(54%)とほぼ同水準だった。最低はオランダ(27%)で、これにフランス(28%)、ルクセンブルク(30%)、エストニア(31%)、ベルギー(32%)、フィンランド(33%)が続いた。

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