トルコの11月インフレ率、過去14年で最高に

トルコ統計局(TUIK)が4日発表した2017年11月のインフレ率は年率12.98%と4カ月連続で上昇し、2003年12月以来で最高を記録した。前月比では1.49%だった。政府は今月以降、インフレが鈍化するとの見方を示している。

前年同月比で価格が最も高騰したのは運輸の18.56%。食品・非アルコール飲料も15.78%と大幅に上昇した。

トルコ経済は昨年夏のクーデター未遂事件の影響から脱し、今年第2四半期は5.1%成長した。一方でインフレは加速、通貨リラは値を下げており、経済専門家の多くが利下げの局面とみている。

ただ、エルドアン大統領は景気を優先する立場から、中央銀行に利上げを避けるよう圧力をかけ続けている。中銀は過去4回の金融政策委員会で、事実上の上限金利として機能している「後期流動性貸出金利」を12.5%のまま据え置いており、政府の意向を無視できないようすだ。

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