ユーロ圏19カ国は4日に開いた財務相会合で、ポルトガルのマリオ・センテーノ財務相(50)を次期議長に選出した。センテーノ氏はデイセルブルム現議長(オランダ財務相)の後任として、1月13日付で新議長に就任する。任期は2年半。
センテーノ氏は米ハーバード大学出身。ポルトガル中央銀行のエコノミストなどを経て、2015年に財務相に就任した。
新議長をめぐっては、同氏のほかルクセンブルク、スロバキア、ラトビアの財務相が立候補していた。しかし、2011~14年に債務危機に直面したポルトガルの財政健全化を厳しい緊縮策の継続を避けながら進め、景気回復ももたらしたセンテーノ氏の手腕が評価され、主要国のドイツ、フランス、イタリアなど多くの国が同氏を支持。2回の投票で新議長に選出された。
デイセルブルム氏は2013年に議長に就任。ギリシャの債務危機などへの対応を主導してきた。後任のセンテーノ氏は、ユーロ圏の統合深化に向けた改革のとりまとめなどの重責を担うことになる。