Heat-to-Fuel

欧州の次世代バイオ燃料の生産に関する研究開発プロジェクト。交通セクターにおける温室効果ガスの削減に向け、バイオ燃料の生産技術や工程の効率化による生産コストの削減や品質向上などに取り組む。

同プロジェクトには、オーストリア、スペイン、イタリア、スロベニア、ポーランド、フランス、英国の7カ国から14のパートナーが参加している。オーストリアの研究機関ギュッシング・エナジー・テクノロジーズが主導役を務める。同国からはウィーン工科大学なども参加している。プロジェクト期間は4年。2017年9月にキックオフイベントを行った。

欧州連合(EU)は研究開発・イノベーションを促進するためのフレームワークプログラム「ホライズン2020」を通して資金支援している。

欧州州における2013年のエネルギー消費のうち輸送セクターは全体の31.6%を占めた。航空機やトラックは主に、ケロシンやディーゼルなど化石燃料を使用している。

同プロジェクトでは、バイオ燃料の生産技術や工程の効率化により、生産コストを20%低減し、1リットルあたりの価格を1ユーロ以下に抑えることを目指す。また、同プロジェクトを通して、◇燃料の品質改善により温室効果ガスを5%削減◇原材料の現地調達および燃料の現地生産によるEUにおけるエネルギーの確保(燃料の輸入依存度の低減)◇雇用創出――を目指している。

プロジェクトの最後には、商用化の前段階であるデモンストレーション用の製造設備(パイロットプラント)を完成させる計画。

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