ルーマニア中央銀行の国立銀行(BNR)は9日、主要政策金利を1.75%から0.25ポイント引き上げて2%に設定した。燃料や食品価格の高騰によりインフレ率が上昇していることを受けた措置で、2008年7月以来、9年半ぶりの利上げとなる。銀行間取引の上限金利(限界貸出金利)と下限金利である預金金利も0.25ポイント引き上げ、それぞれ3%、1%とした。BNRは15年5月以来、政策金利を過去最低の1.75%に据え置いていた。
同国のインフレ率は昨年1月に前年同月比0.1%のプラスに転じた後、上昇を続け、11月には13年8月以来の高水準となる3.2%へと達した。BNRは同月のレポートで17年末のインフレ率を2.7%と予想しており、物価は予想以上のスピードで上昇している。
昨年7-9月期の国内総生産(GDP)は前年同期比で8.8%拡大し、2008年7-9月期以来の高い伸びとなった。BNRは声明で、国内外の景気動向を精査しながら金融政策を決定していく方針を示した。