ロシアでトナカイが密猟のため激減している。世界自然保護基金(WWF)の最新調査によると、シベリア北部タイミル半島に生息するトナカイの数は2000年に80万頭だったのが40万頭に半減した。
密猟の目的はトナカイの舌と角だ。舌は珍味となるほか、角は最大の仕向け先の中国で粉末にして漢方薬として珍重される。WWFでロシア北極地方を担当するエバ・クレーベルスベルク氏は、「複数のトナカイが殺されている現場が次々見つかる。まるで戦場さながらだ」と惨状を述べる。
シベリアでは密猟が横行している。国営通信リアノーボスチによると、先ごろ沿海地方プリモリェの森林管理局員3人が密猟容疑で各20万ルーブル(約3,000ユーロ)の罰金刑を受けた。(1RUB=1.98JPY)