仏製薬大手サノフィ(パリ)は22日、血友病治療薬などを手がける米バイオベラティブを116億ドルで買収すると発表した。血友病を含む血液疾患の治療薬部門を強化するのが狙いで、サノフィにとって2011年に米バイオ医薬大手ジェンザイムを200億ドルで買収して以来の大型買収となる。
サノフィはバイオベラティブを1株当たり105ドルで買収する。同価格は前営業日(19日)の終値に64%を上乗せした水準。今年上期中の買収手続き完了を見込む。
バイオベラティブは2017年に米バイオジェンから独立した企業。血友病治療薬「イロクテイト」「アルプロリクス」で知られ、16年の売上高は8億4,700万ドルだった。
サノフィは血友病治療薬市場が、患者が少ない希少疾病用治療薬の中でも年100億ドル程度と大きく、向こう5年で年7%の成長が見込めるとして、バイオベラティブ買収を決めた。