アゼルバイジャン国営ソカール、ブルガリアへのガス供給に協力

アゼルバイジャンのアリエフ大統領は先ごろ、ブルガリアでの天然ガスの利用拡大に対し国営石油会社ソカール(SOCAR)を通して協力する意向を示した。ブルガリアのボリソフ首相が同国を訪問した際に明らかにしたもので、アリエフ大統領は同国のシャーデニスIIガス田の開発プロジェクトはほぼ完了していると述べ、自国産の天然ガスを欧州に輸送する「南ガス回廊」のパイプライン建設プロジェクトの進展に期待を示した。両国間では、2020年と予想される南ガス回廊の完成後、ブルガリアが天然ガスを年間10億立法メートル購入する合意が既に成立している。

ボリソフ首相は、ブルガリアの一般家庭のうちガスを利用できるのはわずか3%に過ぎないと述べ、天然ガスの利用拡大により大気汚染を緩和できると強調した。また、合意されたガス価格は安価なため、貧困家庭に対する社会扶助の一部として利用することができるとの考えを示した。

欧州連合(EU)は、天然ガスの供給ルートの多様化を通じてロシア産天然ガスへの依存度を引き下げるため、南ガス回廊を支持している。同回廊は、アゼルバイジャンとジョージアを結ぶ南コーカサスパイプライン、トルコを東西に横断するTANAPパイプライン及びギリシャとイタリアを結ぶアドリア海横断パイプライン(TAP)からなる。

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