ロシア鋼管最大手TMK、米国子会社を上場

ロシア鋼管最大手TMKの米国子会社IPSCOチューブラーは29日、ニューヨーク(NY)証券取引所に株式を上場すると発表した。4億6,500万〜5億3,500万米ドルの調達を見込む。

IPSCOの発表によると、仮条件は1株あたり20〜23ドル。2,325万5,813株を売却する。これにより、TMKの出資比率は100%から62%へ低下する。募集株数を上回る需要があれば売却数を350万株追加する。この場合、TKMの出資比率は58%まで下がる。

TMKは2008年の企業買収を機に米国へ進出した。翌09年に取得した資産を合わせ、IPSCOに米国事業を束ねた。当時の投資額は約17億ドルに上った。

IPSCOは油井管(OCTG)を得意とし、米国のシェールオイル探査・生産の活発化を追い風に事業を伸ばしてきた。昨年の出荷量は前年比98.3%の8億トンに達した。29日の発表によると、第4四半期の売上高は2億1,300万〜3億3,200万ドル、営業利益(EBITDA)は3,820万〜4,630万ドル、純利益は2,070万〜2,920万ドルに上った。

ロシア金属業界は、2014年以来発動されている米国の対ロシア制裁の対象となっていない。

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