陸上風力発電の新設能力、昨年は過去最高更新

独風力エネルギー全国連盟(BWE)は25日、国内陸上風力発電の昨年の新設容量が前年比15%増の5,334メガワット(MW)となり、2014年に記録した過去最高(4,750MW)を上回ったと発表した。再生可能エネルギー由来の電力を固定価格で買い取る制度が昨年1月から入札制度に改められることを見越して、制度変更前に固定買取の駆け込み申請が増加。これら申請者の多くが発電設備を設置したことから水準が押し上げられた。

風力タービンの新設台数は10%増の1,792基で、1基当たりの発電容量は5%増の2,976キロワット(kW)へと拡大した。ローター直径は平均113メートル、ハブの高さは同128メートルだった。

新設容量5,334MWのうちリパワリングは952MWを占めた。昨年撤去された風力発電容量(467MW)を除いた純ベースの新設容量は4,866MWで、昨年末時点の国内発電容量は5万777MWに上った。

今年の新設発電容量は3,500MWに減少する見通し。昨年の反動のほか、電力買取価格を入札で決める新ルールが昨年から導入されたことが響く。新ルールでは入札規模(容量)が制限されていることから、増加は見込めない状況で、BWEは19年も3,400MWにとどまると予想している。ただ、次期政権樹立に向けたキリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)と社会民主党(SPD)の予備交渉で入札規模拡大が取り決められたことから、20年以降は増加を見込んでいる。

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