ギリシャ最大手銀行のギリシャ・ナショナル銀行(NBG)は2日、アルバニア子会社のアルバニアNBGを同国同業のアメリカ投資銀行(ABI)に売却すると発表した。欧州連合(EU)の欧州委員会に実施を義務付けられた事業再編計画に沿うもので、取引にはアルバニア中央銀行、同競争当局など関係機関の承認が必要となる。売却金額は明らかにされていない。
アルバニアNBGは1996年、ティラナに支店を開設して事業をスタートした。2012年に同国の総合サービス免許(フルバンキング免許)を取得し、以来、NBGの完全子会社として現地事業を運営してきた。
一方のABIは、アルバニアのノンバンク、トランジットの100%子会社。国内外で預金・貸出、決済サービスを提供する。
NBGは2009年のギリシャ債務・金融危機で資金繰りが悪化した。EUによる支援の条件として、再編計画の実施が求められている。この流れで、昨年にはブルガリア、セルビア、ルーマニア、キプロス事業のほか、保険事業の75%を売却した。