デンマーク通信最大手TDC、マッコーリー連合による買収で合意

デンマーク通信最大手のTDCは12日、豪マッコーリー・グループの投資子会社とデンマークの年金ファンドの連合による買収で合意したと発表した。当初は買収を拒否していたが、条件が引き上げられたことから受け入れに転じた。

マッコーリーのインフラ投資子会社マッコーリー・インフラストラクチャー・アンド・リアルアセッツ(MIRA)と年金ファンドのATP、PFA、PKAはTDCを1株当たり50.25デンマーククローネで買収する。全株式を取得した場合の買収額は408億デンマーククローネに上る。

TDCは8日、MIRAなどの連合から買収提案を受けたが、条件を不服として拒否すると発表していた。しかし、買収額が1株当たり47デンマーククローネから引き上げられたほか、同連合がTDCのデジタル・インフラ整備への投資を約束したことから同意し、株主に持ち株売却に応じるよう勧告した。

TDCは1日、スウェーデンのデジタルエンターテイメント企業MTGグループのテレビ放送事業などを195億5,000万スウェーデンクローナ(約2,730億円)で買収することで合意したと発表した。しかし、MIRAの連合が買収の条件として同案件の放棄を求めたため、同日に買収を撤回すると発表した。

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