仏保険大手のアクサは5日、英領バミューダ諸島に本社を置く損害保険会社のXLグループを153億ドルで買収することで合意したと発表した。損保事業の強化が狙い。今年下期の買収手続き完了を見込む。
1株当たりの買い取り価格は57.6ドル。前営業日(2日)の終値に33%を上乗せした水準となる。アクサは近く実施する予定の米国部門の新規株式公開(IPO)で調達する資金の一部を同買収に充てる。
XLグループはニューヨーク証券取引所に上場する損保会社。商業用不動産の損保事業に強みを持つ。再保険も手がけている。アクサは世界的な低金利で金融投資の収益が落ち込む中、損保事業を強化するため、同社の買収を決めた。これによって損保事業が全収益に占める割合は現在の39%から50%程度まで拡大する見込みだ。