西ゲスタンプ、アジア事業強化

スペイン自動車部品大手のゲスタンプがアジア事業を強化している。中国では、2017年末に上海に研究開発(R&D)センターを開設。今年1月末には北京汽車集団(BAICグループ)傘下の北京海納川汽車部件股彬有限公司(BHAP)と合弁会社を設立した。同合弁は年内にカルテル当局から認可を得られる見通し。日本では、2018年半ばに三重県松阪市に建設した新工場が操業を開始する予定。

ゲスタンプで車体分野の開発を担当するイグナシオ・マルティン氏は、独業界紙『オートモビルボッヘ』に対し、「中国の合弁会社により、当社の成長チャンスは飛躍的に大きくなる」と述べ、欧州の自動車メーカーだけでなく、現地の中国自動車メーカーとも取引していく意向を示した。

ゲスタンプは2017年の売上高(約82億ユーロ)のうち、アジアでは前年比8.4%増の11億200万ユーロを売り上げた。『オートモビルボッヘ』紙によると、このうち中国の売上高は7億3,600万ユーロだった。

マルティン氏によると、中国資本の自動車メーカーの間で、超高強度鋼部材を使用した軽量な車台部品や衝突安全性の高い車体向けのホットスタンピング技術のコンセプトなど、衝突安全性や軽量化におけるハイテク技術の需要が著しく増えている。

三重県松阪市に建設した工場では、ホットスタンピング技術を使用したメタルボディ材(ホワイト部品)を生産する。

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