コンチネンタル―商用車タイヤをIoT化、監視サービス開始―

自動車部品大手の独コンチネンタル(ハノーバー)は22日、商用車用タイヤ監視システムを同日付で市場投入すると発表した。センサーでタイヤを監視し、データを英ボーダフォンの通信網経由でリアルタイム送信。タイヤの状態を常時チェックし、顧客がパンクリスクや事業コストを軽減できるようにする。

タイヤ監視サービスの提供に向けてデジタルプラットフォーム「コンチコネクト」を立ち上げた。同システムではタイヤの空気圧、温度をセンサーで常に監視し、情報を専門のポータルに送信。バス会社や運送会社などの顧客企業は同ポータルにアクセスすることで保有車両のタイヤの状態をリアルタイムで知ることができる。また、タイヤの状態が危ない場合は顧客企業の車両管理担当者や運転手に警報が自動送信され、必要があれば対策も提示される。

これらのサービスによりパンクのリスクが低下し、車両の投入効率が高まる。また、タイヤ交換やメンテナンスを最適化できることから、タイヤ寿命も長期化する。さらに、空気圧を常に最適な状態に保てるようになることから、燃費の改善と二酸化炭素(CO2)の排出削減につながる。空気圧が適正水準を20%下回っていると、走行100キロメートル当たりの燃料消費量が0.9リットル増加し、年12万キロ走行した場合はタイヤ1本当たり消費量が1,080リットル増えるという。

コンチネンタルは同サービスを米国、カナダ、マレーシア、タイに投入した。年内に世界の他の国にも拡大していく。

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