他のEU加盟国の市民権取得、英国で急増

来年3月にEUを離脱する英国で、他のEU加盟国の市民権を取得する人が増えている。EU統計局のユーロスタットが9日発表した統計によると、国民投票でEU離脱が決まった2016年の取得者は6,555人となり、前年の2,478人から165%も増加した。EU離脱によって英国民が域内を制限なく移動し、どの国でも自由に就労できる権利を失うことを懸念する人が多いことが理由と目される。

対象者のうちドイツの市民権を得た人は前年比355%増の2,702人で、全体の41%を占めた。スウェーデンが978人、オランダが640人で続く。

ドイツの市民権を得た英国人の急増には、ドイツの同手続きが他の加盟国と比べて迅速なことや、英国出身者にドイツと英国の二重国籍を認めるドイツの制度がEU離脱後に適用されなくなることが背景にあると見られる。

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