独高級乗用車3社の2018年第1四半期(1~3月)販売統計が12日、出そろった。3社とも過去最高を更新。トップを走るダイムラーの乗用車ブランド「メルセデス・ベンツ」は中国事業がけん引車となる形で前年比6.0%増の59万4,304台と好調で、2位BMWとの差を拡大した。3位のアウディは伸び率が最も大きく、9.8%増の46万3,800台を記録した。
メルセデスの中国販売は16万9,932台で、前年同期を17.2%上回った。メルセデスに超小型車ブランド「スマート」を加えた「メルセデス・ベンツ・カーズ」の世界販売台数は5.1%増の62万5,030台。スマートは10.0%減の3万726台と振るわなかった。
「BMW」ブランドの販売台数は51万7,447台で、増加幅は2.8%だった。BMWに「ミニ」と「ロールスロイス」ブランドを加えたBMWグループ全体の乗用車販売台数は3.0%増の60万4,629台。ミニは4.0%増の8万6,375台、ロールスロイスは10.1%増の807台だった。グループが販売した電気自動車(EV)とハイブリッド車(HV)は38.3%増の2万6,858台と大幅に伸びた。
アウディは中国販売が41.9%増の15万4,270台と大幅に伸びたことから世界販売が強く押し上げられた。比較対象の17年第1四半期は中国現地ディーラーのボイコットを受けて同国販売が22.1%落ち込んでおり、その反動が大きい。米国販売も9.7%増と好調だった。
販売台数に占める中国の割合は3社とも拡大しており、アウディは前年同期の25.7%から33.3%、メルセデスは同25.9%から28.6%、BMWグループは24.4%から25.3%へと上昇した。