カザフで第4石油精製所を新設、燃料自給体制を構築

カザフスタンの共同企業体アビラクハン(Abylajkhan)はシンガポールの新興ゼネコンR Way Solution PTEと提携し、カザフスタン中部カラガンダ州のアタスに第4石油精製所を新設する計画だ。同製油所は年間の原油処理量が100万トンと比較的小規模なものとなる。アビラクハンはこれと並行し、カザフスタン全国にYurtaのブランド名で260のガソリンスタンド網を整備する。現地当局がこのほど明らかにした。

新製油所の設置を通して燃料の国内自給体制を構築する狙いがある。同事業は2021年までに完工の予定で、投資額は3,000億テンゲ(約7億6,000万ユーロ)以上に達する見込み。

建設地のアタスは、ロシア南部のオムスクからウズベキスタンとトルクメニスタンに伸びる石油パイプラインと、2009年に完成したカザフスタンと中国を結ぶ石油パイプラインの交差点にあたる。

カザフスタンは中央アジア最大の原油埋蔵国。石油精製所は北東部のパブロダール、西部カスピ海近郊のアティラウ、南部シムケントの3施設が稼働している。国内ガソリン・ディーゼル燃料需要の約7割に対応し、残りはロシアから輸入している。2022年頃にはロシア製品の輸入依存度が高まるとみられており、第4製油所の早期の稼働を目指している。(1KZT=0.33JPY)

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