IT技術を利用した保険サービスのスタートアップ企業(インシュアテック)である独クラークは4月25日、シリーズBラウンドの資金調達で2,900万ドルを獲得したと発表した。事業規模の拡大に向けたシリーズBの資金調達で欧州のインシュアテックが確保した額としては過去最高。同社はこれを技術、マーケティング分野を中心に従業員の拡大に充てる考えだ。
クラークは2015年の設立。フランクフルト本社のほか、ベルリンに事業拠点を持つ。
同社は顧客が持つ保険契約をパアソコンやスマートフォン上で分かりやすく整理するとともに、160以上の保険会社の商品を分析したうえで顧客に最適の商品を推奨するロボットアドバイザーサービスを提供している。顧客数は現在10万人。同社が管理する顧客契約の総額は3億1,000万ドルで、ビジネスモデルの確立に向けたシリーズAラウンドの資金調達を実施した16年半ばに比べて10倍に拡大した。
今回のシリーズBラウンドでは既存の出資者のほか、国際的な投資会社ポーテジ3ベンチャーズとホワイト・スター・キャピタルが資金を提供した。クラークがこれまでに調達した自己資本は計4,500万ドルに上る。