パンチ・パワートレイン、PSA電動化戦略のサプライヤーに

ベルギーの自動車部品会社パンチ・パワートレインは7日、仏自動車大手のグループPSAにマイルドハイブリッドシステム用のトランスミッションを供給すると発表した。両社は現在、PSA工場での部品生産や今後の協力拡大についても協議している。

PSAは、2025年までに全車種を電動化する計画で、マイルドハイブリッド車や電気自動車、プラグインハイブリッド車へのシフトを加速している。パンチ・パワートレインは、マイルドハイブリッド車向けに48ボルトの電気モーターと組み合わせる電動デュアルクラッチトランスミッション(e‐DCT)を供給する。

パンチ・パワートレインによると、同社の製品は部品点数が少ないため、軽量でコンパクトな設計であるうえ、高性能、低燃費、コスト競争力の高さが今回の受注獲得につながった。

パンチ・パワートレインは今後の戦略として、製品ラインアップの拡大と世界的な部品メーカー(グローバルサプライヤー)となることを目標に掲げている。PSAからの受注獲得は、グローバルサプライヤーへの足掛かりとなる。

■Apojee買収、電気駆動車向けトランスミッションの競争力強化

パンチ・パワートレインは、連続可変トランスミッション(CVT)やデュアルクラッチトランスミッション(DCT)、電気自動車やプラグインハイブリッド車向けの電動パワートレインなどを生産している。2016年に中国の複合企業である銀億集団(Yinyi Group)の100%子会社となった。

2018年2月には、パワーエレクトロニクスの開発会社である仏Apojeeの買収について合意したと発表。Apojeeの買収により、電気自動車やハイブリッド車向けトランスミッションにおける競争力を強化した。

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