Ifo経済研究所が25日発表した5月のドイツ企業景況感指数(2015年=100)は前月と同じ102.2となった。これまでは5カ月連続で下落しており、ようやく下げ止まった格好だ。クレメンス・フュスト所長は、「難しい世界情勢のなかでドイツ経済は健闘している」と指摘。今回の景況感調査と他の景気指標を踏まえ、第2四半期(4~6月)の実質国内総生産(GDP)成長率が第1四半期の前期比0.3%から同0.4%へと上昇するとの予測を示した。
現状判断を示す指数が0.2ポイント増の106.0へと上昇したことから景況感指数の下落が止まった。今後6カ月の見通しを示す期待指数は0.2ポイント減の98.5となり6カ月連続で落ち込んだものの、下落幅は前月の1.4ポイントから大幅に縮小した。
部門別でみると、製造業の景況感指数はわずかながら低下した。期待指数がやや落ち込んだためで、現状判断は好転した。新規受注と受注残はともに増えている。
サービス業の景況感指数は改善した。期待指数が大きく改善したことが反映された格好。現状判断は悪化した。
流通業の景況感指数は大幅に上昇した。現状判断が大きく改善したためで、期待指数にはほとんど変動がなかった。小売業では値上げを検討する企業が増えている。
建設業の景況感指数は2カ月連続で過去最高を記録した。現状判断が大幅に上昇したためで、期待指数はやや下落した。