ドイツ鉄道―デマンドバスの運行を小都市で開始―

ドイツ鉄道(DB、ベルリン)は24日、各乗客の要望に応じて運行するデマンドバスのサービスを西南ドイツの小都市ヴィトリッヒで開始した。公共交通機関の密度が低い地方部で需要があるとみており、他の自治体にも拡大していく考えだ。オンデマンドモビリティ部門イオキ(ioki)がサービスを提供する。

マイクロバス2台を配置し、月曜~火曜日の5時~20時の間、サービスを提供する。停車可能な場所は70カ所。利用者はスマートフォンのアプリで出発地点と目的地点を入力して車両を呼び寄せる。電話での配車も可能だ。公共交通機関の料金に1ユーロ上乗せするだけで利用できる。

DBはデマンドバスを既存の公共交通機関を補完する移動手段と位置づけており、イオキのミヒャエル・ショルツ社長は「(移動の際の最初と最後の区間である)ファーストマイルとラストマイルの問題を緩和することが目的だ」と同サービスの狙いを語った。自家用車を持たない地方在住者であっても簡単かつ速やかに移動できるようになるとしている。

ヴィットリッヒ市のヨアヒム・ローデンキルヒ市長は、地方では買い物や通院、通学など交通の主な流れが都市に向かっていることを指摘。デマンドバスは採算を取りやすいとの見方を示した。

イオキは現在、国内の他の自治体、および地方空港との間でも同様のサービス導入に向けて協議している。また、企業や学校向けのサービスが考えられるとしており、積極的に需要を掘り起こしていく考えだ。

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