世界最強の生分解性繊維、独研究所が開発

公的研究機関ドイツ電子シンクロトロン(DESY)はこのほど、鉄鋼を大幅に上回る強度を持つ生分解性合成セルロース繊維の開発に成功したと発表した。鉄鋼の4倍の強度を持つクモの糸よりも強く、自動車や航空機、家具への投入が期待されている。セルロースは拒絶反応を引き起こさないことから、医療での利用も考えられる。

スウェーデン王立工科大学(KTH)のダニエル・ゼーダーベルク氏を中心とする研究チームが市販のセルロース・ナノ繊維を用いて開発した。引張剛性は86ギガパスカルでクモの引き糸の8倍、引張強度も1.57ギガパスカルとクモの糸を上回る。

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