仏鉄道車両・設備大手アルストムがウクライナ国鉄への機関車供給を検討している。西・中央アジア事業担当のベルナール・ペイーユ取締役が6月27日、カザフスタンのアスタナで開いたアゼルバイジャン国鉄向け貨物用機関車「プリマT8 AZ8A」の説明会で明らかにしたもので、すでにウクライナ国鉄と交渉を開始している。
ペイーユ取締役によると、ウクライナ国鉄は向こう5年間で4タイプの貨物用機関車を合計210両調達する必要があると試算している。アルストムとしては車両に対して必要な現地調達比率が交渉成立のために重要となる。
アルストムはアスタナで、カザフスタン国鉄とロシアのトランスマシュ・ホールディングと設立した合弁会社EKZを運営し、西・中央アジアの製造拠点としている。アゼルバイジャン国鉄とは2014年、貨物・旅客列車用合わせて電気機関車50両の受注契約を交わした。「プリマT8 AZ8A」はアルストムの「プリマT8」を基盤にしたカザフスタン国鉄向け「KZ8A」をさらに改造したモデルとなる。