スロベニア政府は13日、国営で国内最大手の新リュブリャナ銀行(NLB)の新規株式公開(IPO)を閣議決定した。年内に50%プラス1株以上を、来年中に25%プラス1株以上を売却する内容だ。クロアチアと係争中の旧ユーゴ連邦時代の預金問題では、特別基金を設置することでNLBのリスクを外部に切り離し、売り出し価格への影響を除外する。
NLB銀行は2013年に23億2,100万ユーロの政府資金の注入を受けた。欧州連合(EU)の欧州委員会は2017年末までに同行株75%プラス1株以上を売却して民営化する条件でこの救済措置を許可した。しかし、期限までに民営化が実施されなかったことで今年4月、改めて救済措置の合法性を審査する方針を明らかにしていた。
スロベニア政府は4月の時点で欧州委に対し、今年中に25%プラス1株、来年に50%弱を売却する意思を示していた。だが、欧州委が態度を軟化させなかったため、年内に売却する株式の比率を引き上げたもようだ。