ロシア石油最大手の国営ロスネフチは23日、サハリン島沖の石油・天然ガス資源開発プロジェクト「サハリン1」に参加する5社を相手に総額890億ルーブル(14億1,000万米ドル)の支払いを求める訴訟を起こしたことを明らかにした。「他者の資金を利用して不当な収入・利益を得た」と主張している。「サハリン1」を運営する米エクソンモービルは「訴訟の内容は当たらない」とし、「参加企業の利益を守るため対抗措置をとる」とコメントしている。
提訴されたのは、ロスネフチ子会社のサハリンモルネフチガスとRNアストラ、米エクソンモービル子会社のエクソンネフチガス、日本の経済産業省、伊藤忠商事、丸紅などが出資するサハリン石油ガス開発(SODECO)、インド石油天然ガス公社の子会社のONGCヴィデシュ。請求額はサハリンモルネフチガスが100億ルーブル、RNアストラが75億ルーブル、エクソンネフチガスが267億ルーブル、SODECOが267億ルーブル、ONGCヴィデシュが178億ルーブルとなっている。
訴状を受理したサハリン州仲裁裁判所は、来月10日に予備審問を行う予定だ。