ダイムラー―イラン事業凍結、米制裁の再開受け―

自動車大手の独ダイムラー(シュツットガルト)がイラン事業を凍結した。米国のイラン制裁再開を踏まえた措置。制裁を無視して同国事業を継続すると同社も制裁を受ける懸念があることから、凍結を余儀なくされた格好だ。ダイムラーは「政治の展開を特に核合意の今後に絡んで注視していく」との声明を出した。他の企業も同様の措置を取っている。

イランは2015年、欧米6カ国との間で核合意を締結したことから、同国に対する制裁は解除された。ダイムラーはこれを受けて16年1月、同国でトラック合弁生産会社を立ち上げる計画を発表。イラン・ホドロ産業グループ(IKCO)の子会社イラン・ホドロ・ディーゼル(IKD)と共同でふそうブランドのトラックを生産することを取り決めた。

ダイムラーは今回の声明で、トラックの現地生産・販売を再開しないほか、乗用車の現地生産も再開しないことを明らかにした。

米国は核合意から5月に離脱。対イラン制裁を7日に再発動した。

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