奇瑞汽車、2020年以降に欧州市場でSUV発売へ

中国の自動車大手、奇瑞汽車(Chery)の陳安寧社長はこのほど、独日刊紙『フランクフルターアルゲマイネ』に対し、2017年のフランクフルトモーターショー(IAA)に出展したSUV「Exeed TX」を2020年または同年以降に欧州市場で販売する方針を明らかにした。ベース価格は約3万ユーロを想定している。また、ドイツのフランクフルト近郊に開発センターを開設する計画も明らかにした。

同社長によると、欧州市場に投入するSUV「Exeed TX」は純粋な電気自動車となる可能性が非常に高いという。同社長は、「中国は世界最大の電気自動車市場を持っており、電動車の開発でも現在すでに総合的にナンバーワンだ」と述べ、この強みを欧州メーカーの地元市場で生かしたい、と説明した。また、欧州市場でも中国のように販売台数の一定割合を電動車とすることをメーカーに義務付ける政策が導入されるだろうとの見解を示し、「そうでなければ欧州の自動車業界は電動車に移行する機会を失うだろう」との見解を示した。

同社長によると、新たに設立する技術・デザイン開発センターでは、中期的に数百人が勤務する見通しという。『フランクフルターアルゲマイネ』紙によると、開発センターはリュッセルスハイム近郊のラウンハイムに開設すると見られている。ただ、陳安寧社長は、具体的な地名や投資規模については明言を控え、新開発センターに関する決定は最終段階にあり、数カ月以内にも発表する見通しであると説明した。

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