家電のスマートスピーカー操作がIFAの最大テーマに

欧州最大の家電見本市IFAが8月31日、ベルリンで開幕した。今年はこれまでに引き続き家電のスマート(IoT)化に大きな関心が集まるなかで、家電各社はスマートスピーカーを通して操作できる製品を発表した。

スマートスピーカーは人工知能(AI)を搭載したスピーカー。米IT大手が圧倒的に強く、AI「アレクサ」搭載の「アマゾン・エコー」、同「グーグル・アシスタント」搭載の「グーグル・ホーム」が有力だ。

スマートスピーカーの利用者は増えている。独情報通信業界連盟(Bitkom)のアンケート調査によると、ドイツでは8人の1人がすでに利用。「今後の利用が考えられる」との回答も27%と少なくない。

Bitkomが先月発表した別の消費者アンケート調査では、「スマート家電がすでに家庭内にある」との回答が26%に上った。「今後1年以内にスマート家電を購入予定」との回答も37%と多く、ネット接続が可能な家電の利用者は急速に増える見通しだ。サムスン電子は同社製白物家電を2020年までにすべてスマート化する方針を明らかにした。

独家電小売業界団体BVTはスマートスピーカーとスマート家電の効果で来年はコンシューマーエレクトロニクス市場が目に見えて活性化すると予想している。

一方、テレビ分野では8Kテレビで各社が火花を散らした。世界で初めて同テレビを市場投入したシャープは消費者向け8Kディスプレー、8Kサウンドバー、8Kカムコーダーなどを出展。LG電子は88インチ有機ELディスプレーを搭載した製品を展示し、中国のTCLも同社初の8Kテレビを公開した。

サムスン電子は8Kテレビを10月に独市場へと投入する。8Kに対応したコンテンツがないことから画像は内蔵AIで高精細化される。当初は家電量販大手メディアマルクトとザトゥーンが独占販売する。サムスンは20年の東京オリンピックを機に8Kテレビが広く普及していくと予想している。

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