自動車大手の独ダイムラーは19日、商用車部門ダイムラー・トラック・アンド・バスが米国の電気バス開発・製造会社プロテラと戦略パートナーシップを締結したと発表した。プロテラとの協働を通して自社の大型商用車の電動化を推し進める考えで、プロテラに資本参加も行う。出資額や出資比率は明らかにしていない。
プロテラは環境規制の強いカリフォルニア州に本社を置く企業で、2004年に設立された。ダイムラーによると、近距離用電気バス分野の市場最大手で、これまでに米国とカナダで675台以上を販売した。
両社は今後まず、ダイムラーの傘下ブランドである「トーマス・ビルト・バスズ」のスクールバスの電動化でシナジー効果の可能性を模索する。
米国のスクールバス市場は大きく、運行代数は合わせて約50万台に上る。スクールバスは比較的短い特定の区間を走行することから、走行距離が短い電気バスの投入に適しているという事情もあり、ダイムラーは同分野で電気バスの需要を掘り起こす考えだ。