ドイツ連邦統計局が25日発表した8月の卸売物価指数は前年同月比3.8%増となり、1年4カ月来(2017年4月以来)の高い伸びを記録した。上昇率の拡大は4カ月連続。石炭・石油製品が17.7%増と大幅に伸びたことがこれまでに引き続き最大の押し上げ要因となった。
石炭・石油製品以外では穀物・葉たばこ・種子・飼料(14.2%増)、果物・野菜・じゃがいも(13.4%増)、鉱石・金属(6.7%増)、化学品(6.6%増)で大きく上昇した。ペット・家畜(14.5%減)、スクラップ・リサイクル材料(8.4%減)、コーヒー・茶・カカオ・香辛料(5.3%減)は前年同月を下回った。
卸売物価は前月比では0.3%増となり、6カ月連続で上昇した。最大の押し上げ要因は石炭・石油で0.9%上昇。上げ幅では穀物・葉たばこ・種子・飼料が8.1%と特に大きかった。化学品は0.8%上昇。ペット・家畜(2.5%減)、果物・野菜・じゃがいも(1.5%減)スクラップ・リサイクル材料(1.2%減)は低下した。
統計局は今回の統計から、基準年を従来の2010年から2015年へと変更するとともに、物価に占める各項目の比重を修正した。これに伴い7月以前のデータをすべて修正。例えば7月の前年同月比の同物価上昇率は3.5%から3.6%へと引き上げられた。