ウクライナ、医薬品規制強化に業界が異議

ウクライナの企業団体、欧州ビジネス評議会(EBA)が医薬品の生産、流通及び輸入の許可手続き導入に関する法案に反対する立場を明確にしている。欧州連合(EU)との連合協定に反するほか、現行の審査に新たな手続きが加わることで、高品質の医薬品をウクライナに輸入できなくなると主張している。

EBAは先ごろ発表した声明で、ウクライナでは医薬品の品質を保証するための審査が製品の承認時のほか流通段階でも行われていると指摘。今回の法案が採択されれば、さらなる手続きが加わり、医療現場に医薬品を導入する妨げになるとしている。

EBAによると、ウクライナではEU連合協定の内容を反映した国内法が昨年成立し、すべての医薬品に関する技術法規が存在する。また、既に市場に出回っているものについては国家医薬品・薬物管理局によって規制が行われてきた。

問題の法案は経済活動の許認可に関する法律に修正を加えるもので、2017年10月に提出され、現在最高議会の健康医療委員会で審議中。同問題についてEBAは今夏に議会の産業政策・企業委員会の議長に対しても書簡を送付し、反対の立場を示している。

上部へスクロール